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第21回:浜田光夫さん1st LP『青春の歌 僕の歌』

第21回:浜田光夫さん1st LP『青春の歌 僕の歌』

文/岡ななみ 

私、岡ななみです!
私ね、いっつも思うんだぁ!
浜田光夫さんは、俳優としてだけではなく、歌手としても素晴らしいなァーって!!!
…はい、すみません。
浜田光夫さんのLP『青春の歌 僕の歌』のように元気にスタートしてみました。
本日はこちらのレコードをご紹介します!

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1963年3月発売
『青春の歌 僕の歌』
制作担当:今井敏夫さん
構成:池田充男さん

当時の記事によりますと、
《“歌うスタア”の魅力を充分に発揮するセリフと歌でつないだファン待望のLPが完成した。題して「浜田光夫“青春の歌・僕の歌”」で、ファンとともに楽しげに語り、歌うという恰好の内容が収録されたもの。》との事。
なるほどなるほど。それでは早速、針を落としてみましょう。

(浜田光夫さんのあの口調を想像しながらお読み下さい。いきなりセリフです。)

「僕、浜田光夫です。
僕ね、いっつも思うんだぁ!青い山のにおいの中で、思いっきり胸を広げたら、どんなにスカーッとするだろうなァーって!!!
えぇ?是非来てくださいって…あなたは?
ああ!そうか!あの時の!
去年の春休みだったなァー!マッチ箱みたいな汽車で行った、山峡の町。あの時のおむすびの味、うまかったなぁ!
ええ。必ず行きます。約束します!
ところで、終わりを告げた今日1日を、しみじみとした気持ちで星でも見ながら、僕と一緒に歌いませんか。じゃあ、この歌からやっちゃいましょう!!!」

って、いきなり長尺ヽ(*゜ω゜)ノヤッター
ファンと語りって、そういうことね!聴いているこちらに話し掛けて下さるのね!
音声だけなのに、ニコニコした表情が目に浮かぶようです。
星でも見ながら一緒に歌いたいです。

そして「夜」
1962年3月発売。
上京して1人生きる青年の寂しさ…。
作詞は猪又良さん。

この曲は3枚目のシングル。浜田光夫さんソロでは記念すべき1枚目。(それまでの2枚は田代みどりさんとのデュエット作。)
この「夜」はなんと、もともとは石原裕次郎さんが歌う予定だったそうです。
《尊敬する先輩の曲を貰っちゃったんでゴキゲンさ》と、浜田光夫さん(19)。
裕次郎さんと浜田光夫さんとでは全然違うものになるんだろうなぁ。
この曲は、夜道をひとりで歩きながら聴くことをオススメします!より心に沁みるのです…

“泣いてどうなろ 昨日は昨日 今日は今日
探して歩こか あしたにつなぐ 夢のひとかけら
街のこぼれ灯 踏みしめて 背伸びする
ああ 夜 夜 東京の夜”

うううううっ……沁みる……

そしてまた浜田光夫さんの明るいセリフ
「東京で育った僕は、時々、ふるさとが欲しくなるんだなァー。光徳牧場は、心のふるさとなんだよ!」

そして「光徳牧場の思い出」
1962年10月発売。5枚目。

光徳牧場って本当にあるんですね!
どうして光徳牧場なんだろう?ゆかりあるのかなぁ。
いつか行ってみないと!!

セリフでも歌でも、光徳牧場(まきば)って言ってるけど、(ぼくじょう)らしいですよ。
揚げ足取りたいわけではありませんよ!(笑)
響きが(まきば)の方が良いもんね。

しんみりした曲…。
歌い方も切なげ…。

テイチクの方も《実にカンが良い。詞の内容もよく表現できています》とおっしゃってるけど、さすが俳優さん。卓越した表現力。
そうですよね。歌手としてレッスン積んだわけじゃなく、俳優さんとして多忙な中でレコーディングしてるんですものね。
それでいてこれほど歌いこなせているなんて。持ち前の歌唱力、表現力、対応力が常人には真似出来ないレベルなんだろうな。

セリフ
「純愛と別れ。なんて悲しい言葉なんだろう。これも、青春の1頁ではないだろうかな。」

う~ん。そうだね。
“純愛”も“青春”も、その道のスペシャリストである浜田光夫さんがそうおっしゃるのだから!(笑)

そして「青春の裏街」
1963年1月発売。7枚目「街の並木みち」B面。B面というか両A面なのだろうと思う。

浜田光夫さんの優しい歌声にも、爽やかなイメージにもぴったりな楽曲!
作詞は門井八郎さん。
作曲は村沢良介さん。
勝手に代表作だと思ってます!(笑)
好きだからこそ、相手を思うからこそ、別れを告げる切ない純愛ソング。

合間に入るセリフが物語を盛り上げて下さる……。
これ映画化してほしかったよぉ!!!!
映画化と言えば、このLPには収録されておりませんが、
「涙の中の青春」は映画化の予定があったそうですよ!!!
実現させてほしかったなぁ。

セリフ
「僕だけじゃないと思うんだ。恋に泣く女の涙より、噛みしめた男の涙ほど熱いものはないんだ。そうでしょう?そういう、切なさのある歌、2曲続けてお送りしましょう。」

“そうでしょう?”が好き。優しい。

そして「男ごころに涙あり」
1963年1月発売。6枚目「青い流れ星」のB面。
作詞は門井八郎さん。

まさに、切ない男ごころ。恋を捨ててさすらう男ごころ。
これも裕次郎さんが歌っていそうな…。
この路線はテイチクさんが売り出したかったのかな?

“空似の人と ゆきづりの
知らぬ他国の 夜の町
逢えぬ運命の 星を見る
ああ 男ごころに 涙あり”

ぜったい浜田光夫さんじゃないよぉー!
映画では見られない一面が見られる、といった意味ではとても楽しめます。

そして「東京の風は知っている」
1962年5月発売。高橋英樹さん「激流に生きる男」とカップリング。4枚目。

作詞は牧房雄さん。
作曲は伏見竜二さん。
編曲は山倉たかしさん。

個人的にツボ曲。2分ちょっとしかないのに2時間以上ずっと1曲リピートしてたことがあるくらい好き。
息継ぎのタイミングが秀逸なんですよ!
特に3番がわかりやすい。

“愛しているさ(v)好きなのさ(v)
なんで わ(v)すれよ(v)この俺が~(v)
離れ離ぁれにぃ(v)なったとて(v)
夢で抱(v)き合うぅっうううっうう~(v)
2人の誓い~”
いや、これ文章で説明するの、困難!!とても困難!!
うぅっうううっうう~の歌い方も秀逸なの。
これも、心は燃えていたけれど別れる曲。
でも曲調が珍しく明るめ。
3番の歌詞だけだと離れても好きだよ的な曲っぽいけど、1番で既に、わざと素気なく別れてます…………。
“素気なく”って、最近使われないけど良い表現ですよね。

B面もセリフからスタート。

「誰でも、心のどこかにいだいている思い出っていう奴ァ、遠い奴なんだなァー!そう思いませんか?
あの時の語り合いのひとつひとつ迄、はっきり覚えていて、すごく身近なところにいるくせに、この手では掴むことができないんだ。この夜の向う側に明日があるように、想い出と人生は二人連れなんだなァ!
…え?なんですか?そんなことより、手紙の返事を早くくれないかって?
いやぁ…ごめん、ごめん!まあ、今日のところはそうおっしゃらずに、僕の心を込めた歌に耳を傾けて下さい!今度の歌、イカしていますよぉ!」

このセリフとても良い。
“この夜の向う側に明日があるように
想い出と人生は二人連れなんだな”
って名言でしょう!!

個人的に浜田光夫さんの“いやぁ、ごめんごめん”が大好きなので、レコードにまで収録していただいて有り難い限りです。映画でもよく言うよね。
聞き手に投げかけてくれるから、本当に話してくれてるみたいで嬉しい。
どなたがセリフ考えて下さったのだろう。構成の池田さんかな?

そして「青い流れ星」
1963年1月発売。6枚目。

言うだけあって本当にイカしてしますねぇー。

“泣いちゃいないが 涙の奴が
俺の瞳(まぶた)を又濡らす”

って!フゥーー!!イカしてる~!!

“こんな男に追いすがる
可愛いい あの娘の 瞳のように
うるんで 消える 流れ星”

って渋すぎ…!

作詞は牧房雄さん。
「東京の風は知っている」と同じ方だ!

セリフ
「嬉しくても、悲しくても、若いってことはいいもんさ!第一、夢があるし、恋があるし、それに、こういう歌だってある!!!」

そして「街の並木みち」
1963年1月発売。7枚目。

これは良い。きっと売れたはず。
片面もあの「青春の裏街」だし、個人的に最強レコード。
作詞は滝田順さん。

“歌をうたおよ 青春の歌
腕をいっぱい さしのべて
歌おう歌おう 声高く
あの娘が笑顔を見せるまで”

映画の清々しく心優しい好青年なイメージを大切にしてくれてる。
映画「いつでも夢を」でピカちゃん(吉永小百合さん)のお誕生日会に出席したかっちゃん(浜田光夫さん)がピカちゃんの伴奏で歌うという可愛らしいシーンがあります。
劇中で歌うって珍しいですよね。こんなに山ほどレコード出してるのに。うまいのに。もったいない。

セリフ
「僕は旅に出ることが好きなんです。どっか遠い山国へ。それも、ぶらっと1人で…。丁度、この歌のようにね。」

そして「雨に煙った山の駅」
1962年10月発売。5枚目「光徳牧場の思い出」B面。
この曲大好きです。メロディーがたまらない。
作曲は上村張夫さん。
作詞は吉田晴彦さん。

“別れたあの娘の 涙のあとが
今もそのまま ありそうな”

“きれいな恋なら きれいなままで
今も消さずに 待っとくれ”

“涙にむせんだ あの娘の声が
今も聞こえて くるような”

あたりのメロディーがたまらない。
また少し寂しい歌詞ですが……。

セリフ
「東海の~小島の磯の~…と言えば。放浪の詩人、石川啄木なんですが、この記念碑は函館の立待岬にあるんです。いつかご一緒に行ってみませんか。
ではお別れに、ここで2曲歌います。
最初に「東京哀詩」から。』」

そして「東京哀詩」、
これも哀しいですね。別れてしまってますね。

“君の名よべば 泣けそうな
苦しい胸を夜霧が濡らす
あゝ 東京の 東京の
恋は無情な七色ネオン
もえて はかなく 消えてゆく”

大人っぽいこと言うーーー!
作詞は武藤和雄さん。

そして「放浪の詩集」
1962年3月発売。3枚目「夜」のB面。
歌詞に啄木が出てくる。だから先程のセリフで石川啄木さんのことを言っていたのか。

函館の記念碑も見に行かないと!
浜田光夫さんに誘われちゃったから!(笑)

これもまたしんみり。
若い世代のNEWスタアなんだから、ファンは全体的にもっと明るい曲を求めていたのではないのだろうか…と思ってしまいますが。
しかし当時の文献で《レコードの企画の主流は、スクリーンのイメージを生かし、青春の甘い感傷をうたい込んだものである》とあるので、ニーズはわかってくれてるみたいですよ。

当時はこれが青春の歌だったのかぁ。
この後はもっともっと青春っぽい曲多いんですけどね。
「草笛を吹こうよ」も、この直後。

作家さんたちに上手く伝わってなかったのかなぁ。
映画の主題歌をほぼ小百合さんが歌ってたというのも、なんとも。
小百合さんもテイチク所属だったら一緒に主題歌歌えて映画もレコードもヒットしそうなのにね。

でもファン層が若いから、レコード買うのも大変だったのかも。
だからこれだけ人気でこれだけたくさんのレコードをリリースしているにも関わらず、現在中古市場に出回っていないのではないかと予測。
買えるファンが少なかった。買っても子どもだから無くしてしまったとか。(ナンダソレ)

だって、こんなに人気者で、ご多忙にも関わらず毎月のようにレコードリリースされて、売れてないわけないんだよ!
当時売り上げ枚数数えてないだろうから数字で言えないのが悔しいよ!
浜田光夫さんは「草笛を吹こうよ」が唯一のヒット曲とおっしゃっているけど、ご謙遜されてるだけだよね。

それなのに、なぜ入手できないのか!
持ち主が亡くなって価値を知らない息子や娘が捨ててしまったとか。今も民家の物置の奥で眠っているとか…。(ナンダソレ)
浅知恵の深読み、絶好調です!!(笑)

なんだかとても話が脱線してしまいましたが、レコード「青春の歌 僕の歌」は以上です。
収録曲数は10曲。時間にすると僅か35分弱。
ですが、内容盛り沢山で大変満足度の高いレコードでした。
浜田光夫さんが好きでたまらない方にはオススメ。セリフが重要。

いつも、日常で本当に思ったことを言ってるのに「感情がこもってない」とか「本当に思ってる?」と言われてしまう私は、
浜田光夫さんの、読まされてるだろうに読まされてる感じがしない、まるで自分が思ったことを言っているような、且つ本気で楽しそうな話し方に憧れて、
iPodで聞きながら小声で一緒に話して抑揚のある話し方を練習しております。
すっごく難しいんだから!
道歩いてても言っちゃうから曲がり角で突然人と出くわすと不審者だと思う。ごめんね。

(あ、また余計なこと書いてる。)

このLPが発売された1963年。
この1年で公開された映画は13本!!!
発売されたレコードはシングルだけでも、16枚!!!(私調べ)

いったいどういうスケジュールを組んだらこのようなことが可能なのか……。
レコード本格デビュー前の61年でも、睡眠時間3時間とおっしゃってましたよね?(冊子『日活映画』より)
となると、連日徹夜なのかな……
いくら若い情熱が燃えているとはいえども、人間なんだから、寝ないと動けないよね~( ;∀;){心配

63年の「近代映画特集号」によると、
レコーディングは映画の撮影後、テイチクのレコーディングスタジオに移動して夜の8時から行われることが多かったそうです。
事前に伴奏が録音されたテープを渡されて、撮影の合間に聞いてイメージを掴み、2、3度レッスンしたのちすぐに本番だったそう。
映画の台本も覚えなくちゃいけないのに…?

たいへんだね~( ;∀;)
よくがんばったね~( ;∀;)

そりゃあ、ジャケット写真の撮影する時間ないよね。
同じ写真何回も使い回されてるよね。そうなるよね。

そんな殺人的なスケジュールのなかでも、
《まだまだ未熟でお恥ずかしいが、現代的なスタアとして歌も一生懸命勉強し、ファンの方たちの満足をいただくよう、努力します。》と、浜田光夫さん(19)。

なんて、なんて低姿勢なの!!
( ;∀;){感動

現在の浜田光夫さんにも、
とてつもなく凄いお方なのに偉ぶらなくて、真の偉人とはこういう方なのだなぁ…と感動しましたが、
人気絶頂の調子に乗っても怒られない時期でも、こんなに謙虚なことが言えるなんて…………!

知れば知るほど、素敵なお人柄が垣間見えて、どんどんファンになっていきますよね( ;∀;)

本当に憧れます。
ハンサムで憧れる、と言うより(もちろんそれもありますが)
私もこんな素敵な人になりたい!と、人として心から憧れます。

そんな俳優としても、歌手としても、人としても、
とーっても魅力的な浜田光夫さんの、
ファンサイトを開設致しました!
(まさかの宣伝!w)

浜田光夫 研究室
http://hamadamitsuo.web.fc2.com/

自分が知りたくて自分のために調べたデータでしたが、
改めてまとめることで浜田光夫さんの偉大さを再確認していただけるのではないか、
そして私のようにこれから知りたいと思った世代の方のお手伝いが出来れば……
という思いから、公開することに致しました。

ぜひ皆様遊びにいらして下さい~。

まだまだ作り始めでコンテンツ不足ですが、これから少しずつですが充実させていきますので、宜しくお願い致します!!!
研究員として頑張りますヽ(´▽`)/

原田真二 提携グッズサイト『Feel Happy』音楽制作、ライブ活動、チャリティ事業を積極的に行い、2017年にはデビュー40周年を迎える原田真二との提携グッズサイトが「Feel Happy」。魅力的なオリジナル・グッズを提供していきます。

岩崎宏美 ONLINE SHOP 昭和51年1月に発売された『近代映画ハロー新春号 岩崎宏美 集』の全ページに、平成28年最新インタビューを追加した、特別復刻プレミア豪華版。

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プロフィール

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岡 ななみ

北海道出身。24歳。B型。
昭和を愛する平成生まれ。
販売員をしながら歌謡曲の研究に勤しむ。
得意技は勝手な深読み。
Twitter始めました!
https://twitter.com/okananami773
浜田光夫ファンサイト「浜田光夫研究室」もよろしくお願いします!
http://hamadamitsuo.web.fc2.com/

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大場久美子 DELUXE BOOK トップアイドル時代の大場久美子の『近代映画』記事、グラビアを復刻!

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モナオ(旧芸名 唐沢亮) 大人の皆さん、これがムード歌謡のNEWスタンダードです。『たぶん新宿』 唄:モナオとマシュー

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